ハナショウブ
  日本の原野に自生するノハナショウブから改良された園芸草花で、江戸時代の後期に発展して、日本の代表的な草花になりました。本来は湿生地の植物で、庭や畑、鉢植えでもよく育ちます。各地の花菖蒲(しょうぶ)園では田や池などの中で育てられます。これは花を美しく見せるための演出で、花期以外には水を入れないほうがよく育ちます。ハナショウブは三系統に分かれており、主に三英咲きで、花の多く咲く江戸系。これは花壇や田畑向きの品種です。次に六英咲きで一花ずつが立派な肥後系。花が大きく、雨で傷むので鉢作りにして花期には座敷に飾って観賞したといわれていました。また、三英咲きで花びらが垂れ下がるものばかりを選抜した伊勢系があり、園地での栽培に向いています。英というのは、外側の大きな花びらのことです。最近では三系統のそれぞれを交配させ、新品種が出回っているため区別がつきにくくなっていますが、どの系統かと気にして見ると面白いかも知れません。深山公園では今週半ばが見ごろです。【花言葉】あなたを信じます。

アヤメ科・植栽種・花木園、水性植物園